京都工芸繊維大学工芸科学部 生命物質科学域高分子機能工学部門 高分子物性工学研究室

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    IGOR Proの使い方で困ったら(help)

    Igor Pro lecture No. 42

    IGOR Proの使い方で困ったら(help)

     ある程度 IGOR に使い慣れたら、あとは自力でコマンドを調べて解析やプログラミングを行いたいところだろう。幸い IGOR Pro は強力なヘルプブラウザを搭載している。まず、下図のようにWindows メニューから Help Browser を選ぼう。

     チェックボックスから、Functions、Operations、Programmingに属するコマンドを選ぶことができ(複数選択可)、さらに自分の興味のあるカテゴリーをポップアップから選ぶことで対象を絞り込むことが可能だ。
    ここでは、Functions をチェックし、ポップアップからWave Analysis を選んでみよう。

     そうすると該当するコマンドが以下のように列挙される。コマンドがリストアップされている領域を一回クリックすると、コマンドのインクリメント検索が可能になる。(コマンドの最初の数文字を入力すると自動的に目的のコマンドが表示される)ここでは「s」「u」「m」と順にタイプしてみよう。いかがだろう?

     「sum」は、wave データの合計を返す関数だ。
    例えば、

    make/O/D test={0, 1, 2, 3, 4}

    とコマンドラインで入力した後に、

    print sum(test)

    と入力してみよう。合計値がヒストリーに表示されたはずだ。このヘルプを読んでみると、書式は、sum(wavename [, x1, x2])となっている。[ ] はオプションを意味し、ここではオプションとして、合計の範囲を指定できるようだ。
    (注意:x と pの意味を間違えないように!これについては第4回第13回の wave reference の記事を参照の事)

    print sum(test, 0, 3)

    と入力すると0番目から3番目までの範囲の合計が表示される。また、「sum」は値を返す function であり、単独で動作する operation ではないので、「print sum(test)」とはできても、「sum(test)」とは実行できない事に注意しよう。

    ヘルプブラウザを使うと、細かい文法、オプション(フラッグ)や例題が用意されているので、勉強になるはずだ。関連トピックもリンクで表示してくれる。IGOR に使い慣れ、コマンドをある程度覚えていれば、これだけで十分やっていけるようになる。逆に、全く見当が付かない場合には、同ヘルプブラウザの「Search Igor files」もしくは、マニュアルを読もう。ちなみに筆者はマニュアルと読んだ事がない。