ゲルの動的不均一性に関する論文が、Macromolecules誌に掲載されました
米Macromolecules誌に受理された論文が、2004年3月16日付けで掲載されました。
高分子ゲルのダイナミクス測定では、(1) 従来の熱揺らぎ成分と(2) 架橋によって構造凍結された成分が観察される事はよく知られています。後者は、架橋系材料のミクロ構造解析で見られる最も顕著な例ですが、その一方で前者は、溶液的な性質を反映するために空間的な”位置に依存しない”と考えられてきました。
本研究では、局所の運動成分を正しく評価する方法論を確立するとともに、この手の研究で陥りやすい”構造と無関係なノイズ”を区別する方法を新たに提案しました。
この研究成果によって、ゲル中の網目の運動性分を正しく評価する方法論が確立されました。
“Dynamic Inhomogeneities in Polymer Gels Investigated by Dynamic Light Scattering”, Tomohisa Norisuye, Qui Tran-Cong-Miyata and Mitsuhiro Shibayama, Macromolecules 2004, 37, 2944